アンマン暮らし(仮)

2018年夏に東京からエジプトへ。2019年夏、今度はエジプトからロンドンへ。と思いきや2020年のコロナで世界がすっかり変わってしまった中、ヨルダンのアンマンに引っ越しました。海外に住んだことのない、海外旅行もほとんど行かなかった人の海外駐在記です。

ガイドブックには載らないエジプトのはなし

السلام عليكم

今回は間を開けずに書けています。まにゃんでーす!

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先日、カイロにあるマンシェットナーセルという街に行きました。

このマンシェットナーセルは通称「ゴミの街」と呼ばれており、名前の通りカイロ中のゴミがこの街に集められているのです。

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街に入る道路の前に立つと、たくさんのトラックがゴミを積んでこの街に入っていきます。

カイロの街中では、ロバや馬に乗った人がゴミを集めています。その集めたゴミがどこかでトラックに乗せられ、この街に運ばれるのでしょう。

 

このゴミの街、マンシェットナーセルにはエジプトに10%しか居ないと言われるキリスト教コプトの人々が多く住んでおり、彼らはゴミを集めて分別し、リサイクルをすることで生計を立てています。

そのため、街中は至るところにコプトのものが。

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コプトの聖職者の写真を飾る家。門には十字も。

でも右上は違う写真も飾っているね。


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聖母マリアの大きな御絵を描けていたマンション
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イスラムとは違い、コプト偶像崇拝が禁止されていないので本当に多くのイエスやマリアがいました。

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建物にもともと十字架がつけられているところもありました。

 

 

最初の目的地はNGOが建てた学校の施設。

この街にある一番大きな公立学校には在校生徒が5,000人も居るとか。しかし、教師からの暴力やお金が無く働かなければならないためドロップアウトしてしまう子供が多く、実際はもっと少ないそうです。

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在校生徒数5,000人と言っていた学校の壁。なぜそのチョイスなのだ。物々しすぎる…。


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NGOが建てた学校の施設の中にはパスタで書かれたアラビア語が。


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施設の中では女性たちが捨てられたビニール袋を熱で合わせてバッグ作りもしていました。カラフルでおしゃれ!

 

 

建物の中はカイロと大して変わりませんが一歩出るとゴミの山。

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ゴミの間で子供たちが遊んでいました。

カイロの街中よりもここの人たちは人当たりが良く、笑顔で手を振って話しかけてくれました。子供たちも走ってきてハイタッチして、なぜか皆んな名前を聞いてくる。笑

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積まれたゴミと洗濯物。本当にここで生活しているのです。

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続いて女性の自立支援を行う施設へ。

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ここではゴミをリサイクルしてポストカードやアクセサリーなどを作っていました。

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紙を裁断して和紙のように梳いたり
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プルタブを編んでバッグにしたり
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布を機織り機で織り込んでバッグやマットを作ったりしていました。

 

わたしはここの施設で一目惚れした柄のバッグを購入!
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ここで作られたものはザマレクにあるFaire Trade Egyptでも買うことができます。

Fair Trade Egypt
27, Yehia Ibrahim, Mohammed Mazhar, Zamalek, Cairo Governorate 11211

 

女性たちはここでお給料をもらいながら学び、その後もこのセンターに作ったものを納品する事で定期的にお給料を貰えるそうです。

 

3つ目の目的地は洞窟教会と呼ばれる場所。コプトの街なので教会があります。

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街を抜けて教会の敷地に入ると景色が一変しました。
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岩山が聳えていて、壁面には聖家族が彫られていました。
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この日は天気が悪く、雨の予報。空も灰色で写真は映えません。笑
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洞窟の中にある教会。全体が掴める写真が撮れずイマイチ分からない…。
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教会の壁も器用に彫られています。
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下から見上げるとこんな感じ。本当に洞窟の中にあります。

地震がないから出来ることだけど、92年の地震は大丈夫だったのかしらと心配になる。f:id:manyan_egy:20190415001638j:image

 

この後は再びNGOが建てた学校に通う子供たちが遊んでいる場所へ。

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この日はたまたまこの場所が借りられたので外遊びの日。子供たちは毎日外の広いスペースで遊ぶことが出来ないそうです。
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この子たちが通う学校は、お金がなくて働かなくちゃいけないから学校に行けない子供たちのためにNGOが建てた奨学金制度の学校だそうです。

そのプロジェクトが賞金を貰えたから奨学金が払えるけど、そのお金が底をついたらどうなるのか…。心配事は尽きません。

 

わたしはアラビア語がほとんど分からないので子供たちと遊ぶのが不安でしたが、子供たちは皆んな関係なしに話しかけてきて、なぜかお互い話ができていないはずなのに仲良くなれました。

走り回って、暑ーい!とか言いながらわたしの膝に座る女の子が可愛かった。

 

しかし、子供たちに遊び方を教えようとしてもジッとしていられない、人の話を大人しく聞く事が出来ない、縄跳びの縄を振り回す、棒を渡すと周りの子供を棒で叩き始めるなど、かなり苦労しました。

教育の問題なのか、環境の問題なのか…。

 

1時間ほど遊んで最後にもう一つ洞窟の教会へ行きました。

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先ほどよりも小さく天井も低い教会。なぜここに作ろうと思ったのか?隠れるような教会。


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コプトの聖職者の言葉がいたるところに書かれていました。


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天井を支えるのは1本の十字架。


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外にはモザイク画のドームも。

 

この街に来る前、下に貼ったロシアのメディアがこの街を取材した動画を見ましたが、酷い部分を切り取って編集しているのだろうというくらいに思っていました。

Zabbaleen: Trash Town. A whole community in Egypt that lives on rubbish

youtu.be

しかし街に来てみると、全てがゴミだらけで、高台から街を見ると建物の屋上にまでゴミが積み上げられているのが分かります。

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町興しの一環でチュニジアのアーティストが壁に絵を描きました(コプトの言葉らしい)が、あまり機能していなさそうです。
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エジプトに住む上で一度は行ってみたいと思っていたゴミの街。

予想以上に酷い環境で、この街に住む人たちの平均寿命は50歳と言われています。しかし、彼らがこの仕事をしないとカイロの街中はゴミだらけ…(革命前に多国籍企業が参入したのですが、街までゴミを拾いに行かないためにカイロにゴミが溢れたとか)。

一時駐在している外国人ですが、何ができるのだろう?と考えます。

 

 

それでは!

!مع السلامة

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